アシナガバチの巣を初期に落とすには?安全な自力駆除の手順

横浜ハチ駆除本舗です。
見てくれてありがとうございます!嬉しいです。
自宅の軒下や庭木に小さなハチの巣を見つけて、「これ、今のうちに自分で落とせたりしないかな?」「まだ小さいから危なくないかも?」なんて調べてるんじゃないでしょうか。
作り始めの小さな巣なら、ちゃんとした知識と手順さえあれば、あなた自身で駆除することもできちゃいますよ。
でも、相手は毒を持ったハチなので、いくら小さくても油断は禁物です。
この記事では、私が毎日の現場で経験してきたことをもとに、初めての方でも安全に、そして確実に作業できる方法を分かりやすく解説しますね。
記事のポイント
- 初期の巣の特徴と、ヤバいスズメバチとの見分け方
- 殺虫剤を使って、夜にコッソリ安全に駆除する手順
- 巣を落とした後の「戻り蜂」対策と、また作らせない予防法
- 「これは無理!」とプロに任せるべきケースの判断基準
アシナガバチの巣を初期に落とす前の確認点

- 作り始めの大きさや時期の目安
- 危険なスズメバチの巣との違い
- 巣に白い蓋があるなら中止する
- 殺虫剤なしでの自力駆除リスク
- 高所や室外機の巣は業者へ依頼
巣が小さいと「今のうちに棒でバン!って落としちゃえ」って思っちゃいますよね。
でも、ちょっと待ってください!
勢いでやっちゃう前に、まずは相手のことを知っておくのが自分の身を守ることになります。
ここでは、「本当に自分で手を出して大丈夫?」それとも「これはプロ案件?」っていうのを見極めるポイントをお話しします。
作り始めの大きさや時期の目安

まず、私たちが言ってる「初期の巣」ってどんな状態なのか、ここをしっかり合わせておきましょう。
「初期」の感覚がズレてると、思わぬケガにつながっちゃうかもしれませんからね。
4月〜5月は女王蜂一匹の単独営巣期
だいたい関東より南の地域だと、アシナガバチが巣作りを始めるのは、冬眠から起きた女王蜂が動き出す4月中旬から5月頃なんです。
この時期、女王蜂はたった一匹で、冬に貯めたパワーを使って場所を決めて、自分で巣の材料を集めて最初の部屋を作るんですよ。
この頃の巣は、大きさがまだ1cmから4cmくらい。
ピンポン玉より小さくて、ゴルフボールくらいまでのサイズ感ですね。
形はシャワーヘッドみたいで、六角形の部屋(育房)もまだ数個から十数個くらいしかないんです。
自力駆除ができる唯一のタイミング
この時期の一番の特徴は、「働き蜂(ワーカー)がまだ一匹もいない」ってことなんです。
巣にいるのは、お腹ペコペコの女王蜂ただ一匹だけ。
女王蜂にとって、今は「自分の命を守って、家族を増やすこと」が最優先。
だから性格もめちゃくちゃ慎重で怖がりさんなんです。
あなたが近づいても、向こうから攻撃してくることはめったにありません。
この「働き蜂がまだいなくて、女王蜂1匹だけの時期」こそが、あなたが自力で駆除できる唯一のチャンスだと思ってください。
これが6月に入って巣が5cmを超えてくると、話がガラッと変わります。
最初の働き蜂たちが生まれ始めると、女王蜂は卵を産むことに専念して、巣を守るのは攻撃的な働き蜂の仕事になるんです。
こうなると、巣に近づくだけで威嚇されるし、集団で襲われるリスクが一気に上がっちゃいます。
「まだ小さいから平気でしょ」なんて油断せずに、時期とハチの数は必ず目で見て確認してくださいね。
危険なスズメバチの巣との違い

これ、ひょっとしたら一番大事な話かも。
「アシナガバチだと思って近づいたら、実はスズメバチだった!」なんて相談、私もよく受けるんです。
特に「コガタスズメバチ」って種類は、アシナガバチと同じような場所に巣を作るし、最初はサイズも似てるからホントに間違えやすいんですよね。
決定的な違いは「外皮」の有無
アシナガバチとスズメバチを見分ける決定的なポイント、それは「巣の外側が皮で覆われているかどうか」ですよ。
| 種類 | 巣の特徴 | 巣穴の様子 | 飛行の特徴 |
|---|---|---|---|
| アシナガバチ | シャワーヘッド、傘、ハスの実みたいな形 | 六角形の穴が外から丸見えで、幼虫の顔が見えるかも | 足をダラ~ンと下げて、フワフワゆっくり飛ぶ |
| スズメバチ | トックリ(フラスコ)を逆さにした形、またはボール型 | マーブル模様の皮で覆われてて中は見えない。出入り口は一つだけ | 足を体にピタッとつけて、直線的で素早く飛ぶ |
もし、見つけた巣が「トックリ型(フラスコを逆さにしたような形)」をしてたり、入り口が細長かったり、全体が茶色っぽいマーブル模様の皮ですっぽり覆われてたら、それはスズメバチの可能性大です。
スズメバチなら即撤退してください
スズメバチの場合、たとえ作り始めでも攻撃性はアシナガバチの比じゃないです。
巣が揺れたりすると、中から一気に飛び出してくることもありますよ。
毒も強烈です。トックリ型の巣を見かけたら、絶対に自分で落とそうとしないで、すぐに専門業者に相談してくださいね。
棒でつつくなんて、自殺行為みたいなものですから。
もし「これどっちかな?」って迷ったら、以下の記事でも詳しく解説してるので参考にしてみてくださいね。
巣に白い蓋があるなら中止する

「よし、アシナガバチで間違いない!」ってなっても、まだ安心しちゃダメですよ。
駆除する前に、巣の六角形の穴を双眼鏡やスマホのズームでじーっと観察してみてください。
「白い蓋」は羽化直前のカウントダウン
もし、六角形の穴のいくつかに「白い蓋(まゆ)」がされてたら、残念ながら自力駆除のタイミングは終わったと思って、作業はストップしてください。
この「白い蓋」があるってことは、中にはサナギがいて、「あと数日で攻撃的な働き蜂が出てくるよ!」っていうカウントダウン状態なんです。
女王蜂が攻撃モードに切り替わる時期
さらに怖いのが、この時期の女王蜂は、もうすぐ生まれる子供たちを守るためにピリピリしてるんです。
もしかしたら、蓋が破れてすでに働き蜂が1匹生まれてるかもしれません。
生まれたてでも毒針は一人前ですから、普通に刺してきますよ。
白い蓋が見えたら、そこはもう「初期」じゃなくて「中期への入り口」。
危ない橋を渡らないためにも、このサインは見逃さないでくださいね。
殺虫剤なしでの自力駆除リスク

「まだ小さいし、ハチも一匹しかいないでしょ?スプレー買うのももったいないし、棒で叩き落として踏んじゃえばいいや」
こんなふうに思っちゃう方もいるんですけど、プロとしては絶対におすすめできません。
すごく危ないし、結局解決しないことが多いんですよ。
女王蜂の反撃スピードは侮れない
まず、ハチの反応速度をナメちゃいけません。
棒で巣を叩いた瞬間、女王蜂はとんでもないスピードで飛び立ちます。
もし一発で仕留められなかったら、怒り狂った女王蜂は巣を壊した「敵(あなた)」に向かって一直線!
顔や腕を刺されちゃうかも。
アシナガバチの毒だって、アナフィラキシーショックを起こすには十分な強さがあるんです。
逃しても戻ってくる「再営巣」のリスク
それに、もしうまく巣を落とせたとしても、女王蜂を取り逃がしちゃったら意味がないんです。
ハチって「場所への執着」がすごいんですよ。
巣を落とされても女王蜂が生きてれば、またすぐに同じ場所か、そのすぐ近くに巣を作り直します。
これを「再営巣(さいえいそう)」って言います。
結局、いたちごっこになっちゃうんですよね。
たとえ小さくても、必ず「ハチ専用の殺虫剤」を使って、確実に動けなくしてから落とす。
これがあなた自身を守って、再発を防ぐための最低条件ですよ。
高所や室外機の巣は業者へ依頼

巣ができてる「場所」も、自分でやるかプロに頼むかの大事な決め手になります。
基本的に、「脚立を使わないと届かない場所」にある巣は、自分じゃやらない方がいいかなと思います。
脚立作業の転落リスク
2階の軒下とか屋根の隙間で作業する時、もしスプレーをかけたハチが向かってきたらどうします?
人間って、とっさにのけぞったり手を振ったりしちゃいますよね。
脚立の上でそれやったら…バランス崩して落ちちゃいます。
実際、ハチに刺されるより、逃げようとして転んで大ケガする事故の方が多いんですよ。
エアコン室外機は故障と発火の元
あと、エアコンの室外機の中に巣を作られることも多いですよね。
ファンの隙間から入って巣を作るんです。
これに外からシューってスプレーしたらどうなると思います?
中の基盤に薬剤がかかってショートして、エアコンが壊れちゃうんです。
最悪の場合、火が出ることもありますよ。
さらに、中で死んだハチや幼虫が腐ってすごい臭いがしたり、ファンが回らなくなったりすることも。
こういう「高いところ」や「機械の中」、「壁の中」みたいな場所は、分解洗浄とか専門技術がいるので、無理せず私たちみたいなプロに任せちゃった方が、結果的に安上がりで安心かなと思います。
アシナガバチの巣を初期に落とす安全な手順

- 昼間ではなく夜に行うべき理由
- 効果的なスプレー殺虫剤の準備
- 棒で巣を物理的に落とすコツ
- 駆除後の戻り蜂対策を徹底する
- 木酢液で再び作らせない予防法
- アシナガバチの巣を初期に落とす際の総括
確認が終わって、条件(時期、種類、場所)も全部クリア!
「これなら自分でもできそう」ってなったら、いよいよ準備しましょう。
ここからは、刺されるリスクを限りなくゼロに近づけるための、プロ直伝の安全手順を教えますね。
昼間ではなく夜に行うべき理由
駆除する時間は、必ず「日が沈んで2〜3時間たった夜(20時〜21時以降)」にしてください。
明るい昼間にやるのは絶対にダメですよ!
これにはちゃんとした理由があるんです。
理由1:ハチが全員巣に戻っている
まず一つ目、ハチは昼間活動する虫です。
昼間は女王蜂もエサを探したり巣の材料を集めたりして、留守にしてることが多いんです。
もし昼間に巣を落とすと、外出してたハチが戻ってきた時に「あれ?家がない!」ってパニックになって、周りをブンブン攻撃的に飛び回っちゃうんです。
これを「戻り蜂」って言います。
夜なら、ハチは必ず巣に戻って寝てます。
巣の上でじっとしてるから、スプレーを使えば一網打尽にできるし、取り逃がす心配も少ないんですよ。
理由2:ハチは夜目が利かない
二つ目は、アシナガバチって「夜目が利かない」んです。
暗いと目が見えなくて、ほとんど飛べなくなっちゃいます。
逆に人間は懐中電灯を使えばバッチリ見えますよね。
つまり、夜は人間が圧倒的に有利な時間帯なんです。
でも、一つだけ注意!
ハチは光に向かって飛んでくる習性があります。
真っ暗な中で強力なライトを当てると、その光めがけて飛んでくることがあるんです。
これを防ぐために、懐中電灯の光が出るところに「赤いセロハン」を貼ってください。
ハチは赤い光が見えないので、気づかれずに近づけますよ。
効果的なスプレー殺虫剤の準備

道具選びも安全のためには超重要です。
必ずホームセンターやドラッグストアで売ってる「ハチ専用の殺虫スプレー」を用意してくださいね。
普通のハエ・蚊用のアースジェットとかだと、パワーが足りなくてハチに近づきすぎちゃうから危険です。
スプレーは「ピレスロイド系」のハチ専用品を
ハチ用スプレーには、「ピレスロイド系」っていう成分が入ってます。
これ、神経に効く毒で、ハチにかかった瞬間に動きを止める「ノックダウン効果」がすごいんです。
最近のハチ用スプレーは「マグナムジェット」とか「バズーカ」みたいな名前のやつが多くて、ガス圧がすごいです。
無風なら3m〜5m、すごいのだと10m先まで届くように作られてます。
この「距離を取れる」ってことが、一番の防御になりますからね。
服装は「白」で全身をガードする
服装は、万が一の反撃に備えて肌の露出をゼロにしましょう。
プロみたいな防護服なんてないと思うので、こんな感じで重ね着してみてください。
- 頭:帽子をかぶって、首にはタオルを巻く。
- 体:長袖・長ズボンの上から、ツルツルした白いレインコート(カッパ)を着る。
- 手:軍手の上にゴム手袋を重ねる(針が通りにくくなります)。
- 色:ハチは黒い色を狙ってくるので、全身白っぽい色で揃えるのがベスト!
棒で巣を物理的に落とすコツ

準備ができたら、いよいよ本番です。
焦らずに、このステップ通りに進めてくださいね。
ステップ1:風上からの接近と照準
まず、風上に立って、巣から2~3m(スプレーが届く距離)離れた場所に立ちます。
風下だと薬が自分にかかっちゃいますからね。
赤いセロハンを貼ったライトで巣の場所を確認して、スプレーの狙いを定めます。
ステップ2:躊躇しない大量噴射
ビビらず一気に噴射スタート!
ハチが驚いて羽音を立てたり、ポタっと落ちたりしても、噴射を止めちゃダメですよ。
最低でも20秒~30秒間、巣がビショビショになるくらい浴びせ続けます。
この「大量噴射」が成功のカギです。
噴射が終わったら、すぐに近づかずに一回逃げましょう。
部屋に戻るか、安全な距離まで下がって5分くらい様子を見ます。
ステップ3:物理的な撤去と回収
ハチが完全に動かなくなってるか、地面に落ちてるのを確認してから、長い棒(物干し竿とか虫取り網の柄でOK)を使って、巣を根元から叩き落とします。
落ちた巣や死骸を片付ける時は、絶対に素手で触らないでくださいね。
死んだ直後のハチでも、お腹を押すと反射的に毒針が出ることがあるんです。
必ずトングやほうきを使って回収して、ビニール袋に入れて口をギュッと縛って、燃えるゴミとして出してください。
駆除後の戻り蜂対策を徹底する
「ふぅ、巣を落としたからこれで安心!」って思いがちなんですけど、実はアフターケアも大事なんですよ。
ここで出てくるのが「戻り蜂(もどりばち)」の問題です。
戻り蜂(もどりばち)とは何か?
夜にやれば確率は低いんですけど、たまたま巣にいなかったハチとか、うまく逃げ延びたハチがいるかもしれません。
蜂たちは、戻ってきたら巣がなくなってることに気づいて、パニック状態でその辺をブンブン飛び回るんです。
戻り蜂は、家を奪われたストレスで気が立ってるから、刺激するのは危ないですよ。
だいたい1週間〜10日くらいで寿命を迎えるか、どっかに行っちゃうんですけど、その間はちょっと注意が必要です。
巣跡へのスプレーで忌避効果を狙う
対策としては、巣を撤去した後すぐに、巣があった壁や軒下にもう一回ハチ用スプレーをたっぷり吹き付けておくこと。
スプレーの成分が壁に残ってると、戻ってきたハチがそこに止まるのを嫌がったり、触れたハチを弱らせたりする効果があるんです。
あと、駆除してから数日間は、近くの窓を開けっ放しにしないとか、洗濯物をその近くに干さないとか、ハチに会わないように工夫してくださいね。
木酢液で再び作らせない予防法
せっかく頑張って駆除したのに、数週間後にまた同じ場所に巣を作られたら…もうガッカリしちゃいますよね。
ハチは「一度巣を作った場所=雨風しのげていい物件!」って覚えてるから、放っておくとまた来ちゃうんです。
焦げ臭い匂いで「山火事」と誤認させる
そこでおすすめなのが、環境にも優しくて効果的な「木酢液(もくさくえき)」を使った予防法です。
木酢液って、炭を作る時の煙を液体にしたもので、独特の焦げ臭い匂いがするんです。
この匂い、ハチにとっては「山火事だ!」って思わせる危険信号になるんですよ。
「ここは火事が近くて危ないぞ」って本能的に感じて、寄り付かなくなるんです。
ペットボトルを使った設置方法
木酢液バリアの作り方は簡単ですよ。
- ホームセンターとかで木酢液を買ってきます(園芸コーナーにあります)。
- 木酢液と水を1:1で混ぜます。
- 空のペットボトルの横にいくつか穴を開けて、中に混ぜた液を入れます。
- これを巣ができそうな場所(軒下やベランダ)に吊るしておくだけ!
スプレーボトルに入れて壁にシュッてするのもアリですけど、色がつくことがあるので気をつけてくださいね。
匂いは雨や風で薄くなっちゃうので、2週間〜1ヶ月に1回くらい液を交換すると、シーズン中ずっとハチを遠ざけられますよ。
アシナガバチの巣を初期に落とす際の総括
ここまで読んでくれてありがとうございます!
初期のアシナガバチの巣なら、正しい時期を見極めて、夜にちゃんとした手順でやれば、あなたでも安全に「落とす」ことは十分できますよ。
でも、「思ったより巣が大きいかも…」「これスズメバチかな?」「高くて届かないなぁ」なんて、ちょっとでも不安があったら、無理して自分でやろうとしないでくださいね。
ハチ刺されの事故って日本でも毎年起きてて、厚生労働省のデータ(令和4年)だと年間20人もの方が亡くなってるんです(出典:厚生労働省『人口動態統計』)。
たかが虫ってナメちゃダメですよ。
無理してケガしたり刺されたりしたら元も子もないですからね。
私たちみたいな専門業者は、専用の道具と薬を使って、安全に、しかも再発防止まで含めてササッと対応しますから。
特に小さなお子さんがいるお家や、前にハチに刺されたことがある人は、リスクを冒さずに迷わずプロに相談してくださいね。
皆さんの生活が、安全で快適になることを心から願ってます!
参考
この記事を書いた人

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